リバースエンジニアリング シンセサイザーを分解しよう

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7月11日(木)20時~、博多図工室で開催された、もくもっくアップナイトに参加しました!!

もくもっくあっぷナイトとは、毎週木曜日にモックアップ(試作品)を作るためにもくもくと試行錯誤したりビールを飲んだりする会です。ベンチャーの新製品の試作品でも、明日のキャラ弁の試作品でもなんでもOK。もくもく会の亜種なので、横でプログラム作ったり本読んでたりレゴで遊んでたりうどん打ってたりしても可。

というような会。今回は「リバースエンジニアリング」。なんだか難しい名前で専門用語だけど知ったかぶりして使いたくなる言葉。「あっそれってリバースエンジニアリングでしょ」とか。

ソフトウェアやハードウェアなどを分解、あるいは解析し、その仕組みや仕様、目的、構成部品、要素技術などを明らかにすること。プログラムの分野では、モジュール間の関係の解明やシステムの基本仕様の分析といった行為を含む。リバースエンジニアリングは、企業が他社製品の互換製品を作るために行うことが多い。セイコーエプソンがリバースエンジニアリングによってNECのPC-9800シリーズの互換パソコンを開発した例は有名である。企業の製品は特許や著作権が含まれているものが多いので、解析結果を利用する際には知的所有権を侵害しないよう細心の注意を払う必要がある。一般にはあまり良いイメージがないが、仕様書と実装の食い違いを指摘したり、セキュリティホールやバグの発見につながるなど、システム保守やセキュリティ強化の面で役立つこともある。(参照IT用語辞典e-Words

いくつもの企業が他社分析をするために製品を購入して分解分析すること。そういえば、先日自転車分解ワークショップを実施しましたが、これもリバースエンジニアリングと言えるかも。この時は他社比較ではなく、純粋に分解してみると、どんな構造になっていて部品はどんなものが使われているのか調べました。

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今回は静岡県浜松市に本社を置く世界に誇る電子楽器・電子機器メーカー「ローランド株式会社」の1995年に発売された「」を使ってリバースエンジニアリング。プロのハードウェアエンジニアによる解説で分解から構造分析、回路図まで書いてみるという流れ。この頃の時代は中の基盤もとてもよくできているそうで、音の奥行き・広がりもあるので、プロミュージシャンの方も愛用されていらっしゃるとか。こんなに小さいものからサンプリングされた様々な音源が入っているとは思いませんでした。

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まず、上ふたを開いてみると、手前が電源部分、奥が基盤が見えます。持ってみると分かりますが、意外と重いんです。ケース自体が鉄板である他、電源周りが重い。サザエの中で見たことあるような深い緑。あれが意外に重い。その他の特徴として、ネジ部分の色が剥げているところ。これは上ふたの内側も同じ色で、アースの役割をしているそうです。

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基盤部分のネジを外すと、茶色と緑の2種類。この違いを後日調べてみると・・・
緑色のガラスエポキシ基盤(ガラス繊維+エポキシ樹脂)
高価で、反りにくく、丈夫。パソコンや電子機器などに用いられる。
茶色の紙フェノール基盤(紙+フェノール樹脂)
安価で、反りやすく、すぐ割れる。民生用電子機器に使われる。
マイコン部分か電子部品かによって使い分けがされているようです。開いてみないと分からないものですね。全て高いもので統一されているわけでなく、ある意味企業努力と言えますー。ちなみに1995年以降マイコン等の電子部品の技術進化により機器自体スリム化・価格化が進んでいくようです。お話を伺っているとこの頃はとてもよい時代で、この頃の機器は値段が落ちにくいようです。
(詳しく知りたい方は、マイコンの歴史プリント基板の種類と特徴をご参照くださいー。)

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先程の画像を回路図にしたものです。(kanaiさん作)左がデジタル基盤(緑)、右がアナログ基盤(茶)。左にあるMCUとTGとは、
MCU 「Micro Controller Unit」のことで、組み込み用の制御するシステム。
TG 「tone generator」のことで、鍵盤無しの音源モジュール(電子音発生装置)。
オーディオ機器は基本的にMCUとTGのように分かれデジタル機器を制御していて、同じような構造として、家電製品、ICカード、インフラ装置など、身の回りのほとんどの機器がこのような仕組みだそうです。デジタル基盤の情報をアナログ基盤を通って、増幅されスピーカーを通り僕らの耳に届くということ。この関係を基本として捉えてデジタル機器を見て行くと、違う角度から家電製品などと付き合えそう。

今回はシンセサイザーのリバースエンジニアリングで、電子機器の構造を理解していきました。
なんと大好評につき、2013年7月18日(木)20時から、もくもっくあっぷナイトで第二回のリバースエンジニアリングが開催されます!!
シンセサイザーの歴史も見つけましたので、こちらもご参考までに。

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日時 2013年7月18日(木)20~22時
場所 博多図工室
講師 shigeki.kanai(プロフェッショナル・エンジニア)
備考 イベントページ

 


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